ソウX【ネタばれあり】え、こいつただのジジイやと思ってたんやけど…

★★★

公開日  2024年10月18日
上映時間 118分
監督 ケビン・グルタート
脚本 ジョシュ・ストールバーグ ピーター・ゴールドフィンガー ケビン・グルタート
キャスト トビン・ベル ショウニー・スミス スティーヴン・ブランド シヌーヴ・マコディ・ルンド レナータ・バカ マイケル・ビーチ オクタビオ・イノホサ ポーレット・エルナンデス コスタス・マンディロア ジョシュア・オカモト

公式サイトより引用

debuwo評価 78点
おすすめ度  (星3)

時系列の“穴埋め”がテーマの本作

シリーズ10作目にして
『ソウX』はシリーズの時系列的に“穴”になっていた部分を補完するポジション。
これまでのソウシリーズ同様、ゴア&スリラー路線ではあるけど
今回は悪役がかなり分かりやすく設定されていて、ゲーム参加の納得性が高く
ジャンルとしては制裁モノ「ナーメテーター映画」に近いと感じた。
1と2の間の補完というのもあり結末がある程度読めるからこそ
“どう見せるか”に振った作品づくりになっていて、そのあたりが逆に心地よかった。

なめてた患者が殺人鬼でした

参加者が畜生すぎて、ゲーム難易度がアップ

今回のゲーム参加者たちは末期がん患者の心に付け入り
治療費と偽り巨額を巻き上げる驚くべき悪人
歴代屈指のクズっぷりで、ゲーム難易度もグロ描写もシリーズ内でかなり重め

足切断から骨髄抽出は妥当ではあるがハードモードすぎる

特に『ファイナル』と比べて罠のリアリティと“痛み”の質感が段違い
久々に“ちゃんと怖いソウ”が帰ってきた印象。
…とはいえ、セシリアのゲームだけがノーゲーム感強すぎて
そこだけはちょっと肩透かしやったかも。

こいつは生かしておけねー

人間性を垣間見る“静かな譲り合い”

本作の中でも印象的だったのが
ジョン・クレイマーとある少年カルロスとの交流
“SAWシリーズ”という殺伐とした作風の中で
あのシーンだけは少し時間が緩やかに流れていて
人間の“優しさ”や“譲り合う心”がほんの一瞬、描かれていた。

これまでのシリーズではあまり見られなかった温かさと静けさの対比が効いていて
子供が授かりたくても授かれなかったジョンの人物像にトーンに深みを与えていたと思う。
ジョン・クレイマーを“ただの冷酷な処刑人”と切り捨てられない…
そんな複雑な感情が芽生える余白があって、それもまた『ソウX』の魅力

クレーマーおじいちゃん…

“同窓会感”とクレイマーという軸の存在

アマンダ&ホフマンの再登場、そして回想シーンでの電話の相手―
医療記録に簡単にアクセスしていた点などから
「もしかして…ローレンス⁉」という考察も頭をよぎる。
本作でアマンダは中盤から登場し、甲斐甲斐しくクレーマーをサポートする
シリーズを見ている人間であれば、糞ゲーメーカーとして名高く
結局感情を優先して成長しきれなかった人物だが
久々にみるとほっこりする

糞ゲーメーカー・アマンダネキ

ほっこり度でいえば、同じくジグゾウを継ぐものとして登場した
刑事ホフマン、彼もまた本作終盤に再登場を果たす
メチャクチャ楽しそうにクレーマーともにヘンリーを吊るす彼は
歪んだ自己正当化サイコ刑事ではあるが
見ているこちらもちょっと楽しくなってくる愛嬌がある。

耐久力がありすぎる男ホフマン

結果的に、『ソウX』は
シリーズキャラが揃って“同窓会”的な色合いも強く
ファンにはたまらない構成。
ただその一方で、やっぱりこのシリーズ
トビン・ベル演じるジョン・クレイマーがいないと成立しないんやな…
改めて痛感した作品でもあった。

一大ジャンルナーメテーター

なめてた相手が殺人マシーンだった系映画は
多くのアクションスターで作られたジャンル映画だ
当ブログでは他のナーメテーターも紹介しているので
次のナーメテーター作品を探しているときは
是非参考にしてください!
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