モンスターハンター【ネタバレあり】

★★

公開日  2021年3月26日
上映時間 104分

監督 ポール・W・S・アンダーソン
脚本 ポール・W・S・アンダーソン
製作総指揮 ポール・W・S・アンダーソン
出演声優 ミラ・ジョヴォヴィッチ トニー・ジャー ティップ・“T.I.”・ハリス ロン・パールマン 山崎紘菜

エリート特殊部隊を率いる軍人アルテミスは砂漠を偵察中
突如発生した超巨大な砂嵐に襲われ、必死に逃げるものの一瞬にして巻き込まれてしまう。
強烈な突風と激しい稲光の中で気を失ったアルテミスが目を覚ますと、
そこは元いた場所とは違う見知らぬ異世界だった。
その世界には近代兵器の通用しない巨大なモンスターが跋扈(ばっこ)し、
そんなモンスターの狩猟を生業とするハンターがいた。
アルテミスは元の世界に戻るため、次々と迫りくる巨大モンスターと激闘を繰り広げていく。

映画.comより引用

debuwo評価 22点
おすすめ度 ★★(星2)

予想通りの映画

  • 主演ミラ・ジョヴォヴィッチ(妻)
  • 監督ポール・W・S・アンダーソン(夫)
  • カプコン原作

バイオハザードシリーズを見た事がある人たちなら
思ったはず

また俺の嫁無双やろ…

そう予想した人も多いだろう…

題材は変わっても結局それ

結局この映画、旦那の監督による
俺の嫁・ミラの美しさとかっこよさを見てくれ映画でした
とにかくミラ演じるアルテミスが無双する映画

それで面白ければ良いが…
バイオでは通じた手法も
モンハンではそうはいかないのだ

バイオハザードが何故受けたのか

同じ手法で描いたバイオはヒットしたのに何故…
と言う方もいるかもしれないがそれは当然で

バイオハザードはゲーム自体のコンセプトが
アメリカのホラー映画

数十年にわたる映画文化自体が
世界観の土台となっていた為
雰囲気さえ損なわなければ
お粗末なシナリオもある程度、鳴りを潜め
監督は得意なクリーチャーやグロ描写など
やりたい事・得意な事に注力すれば
バイオの時はうまくいっていたのだ
実際アンダーソン監督の映像的なアイデアは素晴らしかったし

加えて、役者陣が原作の雰囲気に合わせた役作りをしていたのも大きい…
特にバイオ2ジル(シエンナ・ギロリー)は素晴らしい再現度だった…

※ただしそれも原作から世界観を大幅に変えた3以降は崩壊の一途を辿るのだが…

対してモンハンは

映画文化が土台となっていた部分を
監督が練りこまなければいけなかったが

  • とりあえず嫁(ミラ)を主役にする
  • クリーチャーだけは全力で作る
  • 原作無視+商業的なクリフハンガー※

相変わらずやりたい事だけやっていたのだ

※クリフハンガー…新展開をみせる場面などを迎えた段階で結末を示さないまま物語を終了すること

モンハンに対する理解の無さ

この映画をみてまず文句をつけたくなるのが
原作音楽が本編では
一切使用されていない事だ
モンハンは特定のモンスターが出現すると
専用のBGMが流れ狩猟が始まる
ゲームの性質上、何十、何百とそのBGMを聞く事になり
この作品のファンならば、モンスター登場時に
誰しもが期待に胸膨らませるところだが
現代風のテクノっぽいBGMばかり流れ、「英雄の証」すら流さない事から
この映画のスタッフは
モンハンを全くプレイしていないのが丸わかりだ

無駄な対人戦と役者の起用

理解が無いと言えば
アクションスター トニー・ジャー演じるハンターとミラの対人戦だ
格闘シーンはカメラを切り替えまくり
微妙なアングルのせいでどう動いているのかわかりにくい
トニー・ジャーのシーン自体は多いものの
動きが売りの彼を起用した意味がまるでわからないし
モンスター対ハンターが見たいのであって
この二人のどつき合い見に来たわけじゃないから!!

余談ですが彼の演じるハンターってほぼ片言なんで
吹き替えも片言な訳で、そんな吹き替えに何故
松坂桃李さんを起用したのか…(誰も得せぇへんやろ…

見た目以外の全てが適当な映画

  • ストーリー×
  • 音楽×
  • 役者の扱い×
  • 原作への愛が欠片も無い

見た目以外ここまで適当な映画も中々珍しい…
ただし、ここまで雑だと逆に
映画界の珍味として楽しめるのではないかと思うので
映画を珍味として楽しめる方と
蜘蛛フェチの方にはお勧めです!

ネルスキュラだけ丁寧に描かれすぎてて
監督の性癖丸出しやん…

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