公開日 2022年01月14日
上映時間 104分
監督 クリント・イーストウッド
脚本 ニック・シェンク
原案 N・リチャード・ナッシュ
製作 デビッド・M・バーンスタイン
キャスト クリント・イーストウッド エドゥアルド・ミネット ナタリア・トラヴェン ドワイト・ヨーカム ホラシオ・ガルシア=ロハス フェルナンダ・ウレホラ
1975年に発刊されたN・リチャード・ナッシュによる小説を映画化。
映画.comより一部引用
かつて数々の賞を獲得し、ロデオ界のスターとして
一世を風靡したマイク・マイロだったが
落馬事故をきっかけに落ちぶれていき
家族も離散。
いまは競走馬の種付けで細々とひとり、暮らしていた。
そんなある日、マイクは元の雇い主から
メキシコにいる彼の息子ラフォを誘拐して連れてくるよう依頼される。
親の愛を知らない生意気な不良少年のラフォを連れて
メキシコからアメリカ国境を目指すことになったマイクだったが
その旅路には予想外の困難や出会いが待ち受けていた。
debuwo評価 60点
おすすめ度 ★★★☆☆(星3)
偉大なる映画人…!
映画『クライマッチョ』は
クリント・イーストウッド監督が
監督50周年を記念して作られた作品である
役者業60年!
監督業50年!
いまだに現役!
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クライ・マッチョが
記念作品である以上
作品自体の出来云々よりも
この圧倒的キャリアを
まず讃えるべきだろう!
![](https://www.eiga-hihyou.com/wp-content/uploads/2022/01/イーストウッド監督作品一覧-1024x747.jpg)
雰囲気は抜群の映画だが…
マイクが旅の途中で野宿するシーンや
広大な大地を描いた描写など
1970年代とされる作中の雰囲気は
味わい深く、見ていて心穏やかになり
人生で何もかも失ったイーストウッドが
旅を通じて生きがいを取り戻していき
穏やかなオーラに包まれる雰囲気は確かに素晴らしかった
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作品のテーマとは?
しかし雰囲気が良いだけで
映画として問題があるように見える
それは作品のテーマ・メッセージが全く見えてこない事だ
- グラントリノ
イーストウッド自身へのアンチテーゼ - 運び屋、ハドソン川の奇跡
実際に起こった事件の映像化
上記のような2010年前後の作品から見受けられる傾向もなく
ラフォを見つけて父の元へ届けるというストーリーはあれど
マイク自身が旅を通じて
何かを考え方を変えたわけでもないし
ラフォが劇的な成長をすることもない
淡々とストーリーが進むだけで
ややカタルシス不足している
予告編に銘打たれた
真の強さとは何かを問うような
熱い展開は残念ながらない
映画人クリント・イーストウッドとは!
という彼の自己表現作品をみるのなら
断然グラントリノを推していきたい
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猛獣と言われた少年ラフォ
グラントリノ推しも程々に登場人物について触れていくが
主人公マイクと共に父の元へ旅立つラフォ
闘鶏で生計を立てるストリートチルドレンではあるが
年相応に親の愛を求める少年で
彼はとんでもない悪ガキと称されたが
実はそんなことはなく、なんなら普通に良い子まであり
設定と描写がややずれてひっかかってしまう
逆にこの位の悪さだからこそ
本作のどことなくふわふわした雰囲気にマッチしたとも言えなくない
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謎ルールがひっかかる
引っかかるといえば、謎の車泥棒ルールだ
自分達は道端に放置気味の車を誰も乗っていないと言い張り盗んでおきながら
いざ自分たちが盗まれたとなると怒り狂い
挙句、結果として捕まった車泥棒を尻目に
皮肉や天罰を語る流れは少し頭をかしげる
ヒッチハイクなどで誤魔化すことはできなかったのだろうか?
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今更ですが
イーストウッド映画で言うのも今更だが
久々にモテモテイーストウッドである
確かに彼は最高にかっこいい男だ
そこは間違いない
しかし、予告編の通りならば今作はイーストウッドのパブリックイメージである
男性的な強さ、かっこよさ=マッチョイムズの否定が根幹にあるはずだが
主な登場人物の女性は揃って
「あら、素敵な人…」となってしまう
風格もあり、人間的に尊敬するという方向であればいくらでも描いてくれて構わないが
流石に今の彼を一目見て抱かれたいという話の流れはさすがに厳しいし
映画のお題目から考えてそれはどうなのか?
まあ65歳で娘さんを授かった物凄い人の記念作品ではあるんですが…
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彼の息子さんはこんな映画に出ています↓
今なお挑戦し続ける偉大さ
- カタルシス不足
- 車泥棒の謎ルール
- モテモテイーストウッド(91)
と突っ込みたいところは多々あるが
この作品が多少つまらなかったところで
彼が今日まで作ってきた名作の数々が価値を下げることはない
イーストウッドの輝かしい経歴は燦然と輝き続けている!
依然変わりなくッ!
次回作に期待!!
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