キャッシュトラック【ネタバレあり】

★★★

公開日  2021年10月8日
上映時間 118分
監督・脚本 ガイ・リッチー
原作脚本 ニコラス・ブークリーフ
出演 ジェイソン・ステイサム ホルト・マッキャラニー ジョシュ・ハートネット ジェフリー・ドノヴァン スコット・イーストウッド アンディ・ガルシア

2003年製作のフランス映画「ブルー・レクイエム」をリメイクしたクライムアクション。
ロスにある現金輸送専門の警備会社フォルティコ・セキュリティ社では
厳しい試験をくぐり抜けた警備員たちが現金輸送車=キャッシュトラックを運転していた。
そこに新人のパトリック・ヒル、通称“H”が警備員として採用された。
採用試験の成績はギリギリ合格というレべルだったHだが
ある時、トラックを襲った強盗を驚くほど高い戦闘スキルで阻止し、周囲を驚かせる。
周囲がHの正体に疑心を抱く中、全米で最も現金が動くブラック・フライデーに
フォルティコ・セキュリティ社に集まる1億8000万ドルの大金を狙う強奪計画が進行していた。

映画.comより一部引用

debuwo評価 75点
おすすめ度  ★★(星3)

ガイ・リッチーxステイサムは期待値が高くなるコンビ

『スナッチ』や『シャーロックホームズ・シャドウゲーム』など
犯罪群像劇とスタイリッシュなアクション表現を得意とするガイ・リッチー監督と
俺達好みのアクションスター ジェイソン・ステイサム

このコンビの16年ぶりとなると期待値は高まるばかりだが
内容はまずまずといった所で
見たいものはみせてくれたが
粗も目立った印象

映像による状況説明の小気味良さ

今作は4つのパートと3つの視点で描かれた
映像によるストーリーテリングに特化した映画で
発端、複線、結末を飲み込みやすく描写しているのは流石

特に印象的なのは主人公H本来の姿が明かされた時のカット
作中で彼が如何なる存在かを
他の人物の位置関係で表現した非常に象徴的なカットだ
これをみるだけで原作準拠の一般人ではなく
犯罪シンジケートのボスに設定を変えたのは納得できる

強盗団の関係だけが不明瞭…

しかし映像による解説にこだわり過ぎたのか
発端である事件に居合わせた2つの組織の関係について
台詞による説明を行わなかったのは明らかな失敗だ

  • H率いる犯罪シンジケート
  • ジャクソン率いる元軍人強盗団

同じタイミングで同じ現金輸送車を狙ったこの二つの組織は
見方によっては協力関係にも上下関係があるようにも思えるのだ
ここははっきりと
「俺たち以外にも輸送車を狙って奴がいる」
「同業者がいるぞ!」など

台詞による説明が必要だったろう

やはりステイサムは魅力的なのだ

強盗団の関係については説明が必要だったが
ステイサムの説明不要なかっこよさは健在だった
前述の2つの組織とは全く関係ない強盗団を
全滅まで追い込んだシーンは

暗いBGMも相まって
無双を突き抜けてホラーです

欲を言えば終盤はもっとホラーのような
ステイサム無双を描いて欲しかった
終盤のアクションはそれまで異次元の強さを発揮したステイサムが
割りと苦戦するので少しがっかりします…
まあ重装備の元軍人をタイマンで倒す位には強いんですけど…

次回作に期待

ガイ・リッチーとステイサムコンビと言う事で
ハードルが上がった分
強盗団の説明不足と終盤のステイサムがイマイチ強くない部分が
出来は悪くないのに悪目立ちした印象です
このコンビは2022年1月アメリカで新作「オペレーション・フォーチュン」を公開するので
そちらに期待したいところです

おまけ

ちなみに本作のジャンを演じるスコット・イーストウッドさんは
あのクリント・イーストウッドさんの実子で
クリント・イーストウッドが56歳の時に生まれた事になる
イーストウッドすげぇ…

コメント