二ノ国【ネタバレあり】

公開日  2019年8月23日
上映時間 106分
監督 百瀬義行
脚本 日野晃博
原作 レベルファイブ
出演声優 山崎賢人 新田真剣佑 永野芽郁 宮野真守 坂本真綾 梶裕貴 津田健次郎 山寺宏一

レベルファイブの人気RPG「二ノ国」シリーズを長編アニメーション映画化。
魔法の世界「二ノ国」を舞台に繰り広げられる少年たちの冒険を描く。
車椅子生活を送る高校生ユウは、学校でトップクラスの成績を誇る秀才で
バスケ部の人気者ハルと、ハルの彼女コトナとは幼なじみだ。
ある日、事件に巻き込まれたコトナを助けようとしたユウとハルは
魔法の世界「二ノ国」に引き込まれ
そこでもうひとりのコトナであるアーシャ姫と出会う。
ユウはアーシャにひかれていくが、コトナを救うためには
アーシャの命を奪わなければならないということを知り
2人は究極の選択を迫られる。

映画.comより一部引用

debuwo評価 15点
おすすめ度  ☆☆☆(星1)

ゲーム原作の映画なので補足から

この 『映画二ノ国』 は『ゲームニノ国』と設定や世界観は共有しているものの
映画とゲームのクロスオーバーはしてません
今回の記事は『映画二ノ国』関してのレビューとなります

笑えないタイプの糞映画

世界観や設定は悪くないが
それ以外のところが大体駄目!
みてて怒りが湧くタイプの糞映画ではなく
呆れて物も言えねぇタイプの糞映画

脚本のレベルファイブ日野さん曰く

  • 純粋にいい映画を作ろうというコンセプトで作った
  • ゲーム版を全く知らなくても
    楽しめる映画にした

    らしいです

演出の基準と描くストーリーの齟齬

この映画の大まかなストーリーラインは
コトナとアーシャ姫の命を巡ってすったもんだがあって
アーシャ姫に惚れたユウは二ノ国に残り
ハルはコトナが待つ一ノ国(※現実世界)に帰って終わり!っていう
幼馴染男2人と女の子2人の恋愛が軸の話

現実世界で描かれる序盤は
ストーリーが本番に向かうまでの助走としては悪くなかった
ユウとハルマコトの妙なバランスの関係は
異世界転移しない方が面白そうだったし
丁寧に描いた障碍者の部屋のディティールも
若干の好感が持てた
そんなこんなでこの三人+一人で
ちょっと苦いけど甘酢感ある青春物を描くのかと思っていたんですが

度し難い描写の数々

ハルとユウがニノ国に転移してから
ストーリーの展開が急変
二人の知性がどんどん下がっていき
内容が中高生向けから
小学生どころか幼児向けになり
真面目に見ようとする人の脳を破壊します

稚拙さは加速する!

異世界転移してからは酒場のシーンや
王室にユウとハルが忍び込むシーンの馬鹿馬鹿しさも凄まじく
中でも特にひどいのは
アーシャ姫の呪いを解こうとした
異国の医師団の祈祷ダンスシーン

これが相当ひどくて
知性の欠片も感じれないのクォリティ…
このダンスを考えた人は
こんな物を映像化した上に
これで
給料もらって恥ずかしくないのか?
と思えるほどです

映像のクォリティも低い

でもひどいのはあくまで祈祷師のダンスシーンだけでしょ?
と思った人もいるだろうがそんな事はない

  • 祈祷師のダンス
  • 酒場のポールダンス
  • アーシャ姫の浄化の舞

ダンスシーンは
どれもクォリティが低いし
振り付けにセンスが無い
映像美的に目を見張る物が全く無い…

設定すらも破壊する展開に辟易

描写も駄目、映像も駄目
でも設定は良かった
しかしそこすら駄目にするのが
この映画の恐ろしいところ

一の国とニノ国の人間がリンクしている設定

主要人物以外リンクしているように見えない
終盤ニノ国が戦争状態になってとんでもない人数の死人が出るんですが
一ノ国ではホテルの一室が燃えて被害者が出た程度で
二ノ国と全くリンクしているようには見えないし
あとそもそもこの映画のキャッチコピー
『命を選べ』ってありましたけど
一ノ国と二ノ国どちらかを選べば
どちらも滅ぶ
わけで…
キャッチコピーの内容が
根本的にNGなのってそれどうなんですかね…

黒幕とその目的

王家の加護により直接殺せないアーシャ姫を
間接的に殺す事で手に入る力を利用して
世界を支配するっていうのが
黒幕の目的だったんですが
クライマックスでは
普通に直接殺そうとしてました
もういい加減にしてくれ…

とにかくクォリティが低すぎる

ジブリが関わってるから凄いんじゃないか?
レベルファイブだし凄いんじゃないか?
そんな事は全く無い残念な映画でした
この映画を始めてみたときは
有名なアニメ映画だと
『ドラゴンボールブロリー』
『シティーハンター』
その一方で親族以外お断り感のある
深夜アニメの映画化作品では
『ゴブリンスレイヤー』
『ごちうさ』など
ピンからキリまで当時上映中、配信中のアニメ映画を集中的にみてたんですが
どの映画もここは気合を入れてる!
がんばってる!って部分はあったんですが
この映画はそれがどこにも見当たらない…

敢えて言えば、クォリティの低さが特徴と言える映画です
はっきり言って視聴はお勧め出来ません…

障碍者を描く事に関して

リョーマ!テニプリ劇場版の記事にも似たような事を書きましたが
『障碍を持つ』という事をアクセサリ感覚で
キャラ設定に盛り込むのはいかがなものかと思います

この映画では序盤の主人公に劣等感を持たせるためだけに
盛り込まれているようなもので…
序盤以降は特にその設定が意味を成すことはありません…
そういう設定を取り扱うなら
もう少し真摯に取り組んでいただきたいなと思いました
スパイキッズ3Dでも見て欲しいもんです

リョーマ!テニスの王子様の記事はこちら

おまけ ナーロッパ…

流石に完全新作のアニメ映画で
この雑な街づくりはやめませんか…

コメント