公開日 2015年12月23日
上映時間 133分
監督 スティーブン・ケイプル・Jr
脚本 シルベスター・スタローン ジュエル・テイラー
原案 サッシャ・ペン チェオ・ホダリ・コーカー
キャスト マイケル・B・ジョーダン シルベスター・スタローン テッサ・トンプソン ドルフ・ラングレン フロリアン・ビッグナスティ・ムンテアヌ フィリシア・ラシャド
ロッキーの指導の下、世界チャンピオンに上り詰めたアドニスは
映画.comより一部引用
かつて父アポロの命を奪ったイワン・ドラゴの息子ヴィクターと対戦することになる。
ヴィクターの反則行為により試合には勝利したものの
納得のいく勝利を飾ることができなかったアドニスは、心身ともに不調に陥ってしまう。
やがて婚約者のビアンカが出産して父親になったアドニスは
ロッキーから父親という存在の大切さを諭され、しばらく一線から遠のくことに。
しかし、「ボクシングこそが自分そのもの」と気づいたアドニスは
ヴィクターとの再戦を決意する。
debuwo評価 93点
おすすめ度 ★★★★☆(星4)
ロッキーシリーズも重要になる続編
ロッキーシリーズの後継作であるクリードの続編
本作ではロッキー4でアドニスの父、アポロを殺したイワン・ドラゴが
彼の息子であるヴィクター・ドラゴのセコンドとして再登場
アドニスの出自を考えれば誰しも考えたストーリーラインが描かれた名作
ボクシング映画の中でもとびきりの名作と言って差し支えない前作クリード1
その続編として確かなストーリー、演出、俳優たちが揃った名作だ
本作を視聴する前には、クリード1・ロッキー4を視聴する事をおススメする
ドラゴ親子も主人公
本作の主人公はもちろんアドニス・クリードだが
彼と戦うドラゴ親子もまた主人公と言えるだろう
父イワン・ドラゴがロッキーに敗北し
祖国には居場所が無くなり、ひと時の栄光はもはや見る影もなくなった
ただ一つの敗北で全てを失ったイワンは
ボクサーとして自分の息子を育て上げ希望を託す
過去の失敗から勝つことに固執してはいるものの
全ては息子の為であり、また息子ヴィクターも彼なりに父の事を想っており
自分と父の為にボクシングに打ち込んでいる
彼らの視点からみればこの映画は負け犬の人生から這い上がるワンスアゲインなストーリーなのだ
日常パートの楽しさ
前作ではあまりスポットの当たる事が無かった
ドニーとロッキーの日常が今作では要所要所に見受けられ
それが楽し気に描かれているのが特徴的だ
プロポーズを申し込む練習をするアドニスのシーンは
シチュエーションコメディ(シットコム)を思わせるテンポ感と演出に微笑ましくなる
プロポーズ、出産、ボクサーとしてのキャリア
それらの全てをロッキーに相談するところから
クリード1から現在に至るまでで二人がどれだけの関係を築き
共に行動するのが当たり前になっているかが見て取れる
炎の友情と対を為すトレーニング
『ロッキー4 炎の友情』では、ロッキーはソ連の人里離れた雪山で
人知れず大自然を相手にトレーニングを行っていたのに対して
ニューメキシコ州の砂漠地帯で、どこでどうやって知り合ったのか
ロッキーと交友のあるボクサーたちとトレーニングに励むことになる
アドニスのシーンと交差するようにヴィクターのトレーニングに切り替わる様は
ロッキー4を彷彿とさせ、ファンなら誰もが熱く滾るシーンだ
父であること、向き合う事
アドニスは父の死と因縁、自身が父親になる事
ロッキーは疎遠になってしまった息子との関係
ドラゴ親子はロシアの呪縛と互いの関係性
これから父になるもの、父であったもの、今も父であるもの
彼らが各々の人生にどう取り組み、決着をつけるか
その全てが心打つ展開だったからこそ熱を帯びた作品になった
中でもイワン・ドラゴの取った行動の尊さは
シリーズを追ったものなら誰もが心熱くなる物だっただろう
前作ではアドニスとロッキーがお互いに戦わなければならないものと戦い
人生において挑戦する事の大切さをテーマとして描いてきた
対して本作は、上記の通り、アドニス・ロッキー・イワンとの3者3様の視点から
人生と向き合う事をテーマとして描いている
試合が終わった頃には、それぞれの思いを胸に
新たな一歩を踏み出す演出はとても秀逸だ
今だから言える事
このおっさんはなんだったんだろうか…
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