スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム【ネタバレあり】

★★★★

公開日  2019年6月28日
上映時間 135分
監督 ジョン・ワッツ
脚本・原案 クリス・マッケナー エリック・ソマーズ
原作 スタン・リー
出演 トム・ホランド サミュエル・L・ジャクソン ゼンデイヤ ジェイク・ギレンホール ジョン・ファブロー ジャイコブ・バタロン

「アベンジャーズ エンドゲーム」後の世界を舞台に
スパイダーマンこと高校生のピーター・パーカーの新たな戦いと成長を描く。
夏休みに学校の研修旅行でヨーロッパへ行くことになったピーターは
旅行中に思いを寄せるMJに告白しようと計画していた。
最初の目的地であるベネチアに着いたピーターたちは水の都を満喫するが
そこに水を操るモンスターが出現。街は大混乱に陥るが
突如現れた謎のヒーロー、ミステリオことベックが人々の危機を救う。
ベックは自分の世界を滅ぼした「エレメンタルズ」と呼ばれる自然の力を操る存在が
ピーターの世界にも現れた事を告げる。

映画.comより一部引用

debuwo評価 77
おすすめ度  ★★☆(星4)

本作視聴前に

ファーフロムホームは前作に比べ
さらにMCUの世界観に関わった作品で
ホームカミングから続けて視聴しても
内容についていくのは難しいです
MCU作品の全てとは言いませんが
下記の作品は見ておくことをお勧めします

  • スパイダーマン ホームカミング
    レビューはこちら!
  • アベンジャーズ インフィニティウォー
  • アベンジャーズ エンドゲーム

親愛なる隣人から世界のヒーローへ

歴代興行収入を塗り替えたエンドゲームの後を描いた作品として
注目を集め、その期待を損なう事無く
トムホスパイディの特徴であるポップな明るさもそのまま
エンタメ、ストーリー、アクション等
諸々の部分をそつなくこなした良作!

サブタイトルについて

ファーフロムホーム=故郷を離れて

故郷で自分が世界のヒーローとしての力量は備わっておらず
NYの親愛なる隣人として活動して行く事こそベストである見出し
ヒーローに憧れる少年から親愛なる隣人として成長がテーマだった前作に対して
今作は親愛なる隣人からアイアンマンを継ぐ世界のヒーローとして
故郷から離れた地ですら周りから求められるヒーロー像や理想に対して
ピーターがどうあるべきかと答えを出すと言うのがテーマな今作

  • ホームカミング
    地元でヒーローになろうとした少年
  • ファーフロムホーム
    離れた土地ですらヒーローを強要される少年

文字にして並べてみると
何もかも対をなしていて続編モノとして面白い構成

ジェイク・ギレンホール

異なる宇宙からピーター達のいる宇宙に現れたとされている
ジェイクギレンホール演じるミステリオ
劇中のミステリオ佇まい、ジェイク自身のインタビュー
世間が彼に抱いている、パブリックイメージ通りの振る舞いで
ある映画を知っている方達なら大いに楽しめたこと請け合いだ

ある映画というのは
2014年公開 映画『ナイトクローラー』
サイコパスなパパラッチである主人公をジェイクが演じるのだが
その狂人ぶりが世界で話題を呼び
あまりにもこの映画での印象が強すぎる為
初登場時、ミステリオを疑ってかかった人は多いはず

未見の方はぜひ見ていただきたい名作

ちなみに、この映画でジェイクはソーの母フリッガを演じるレネ・ルッソと共演している…

アトラクションのような戦闘

戦闘シーンはエレメンタルズの本質によって
スパイダーマンが圧倒されるシーンが非常に魅力的
エレメンタルズの真の力によりピーターは
現実と虚構の区別がつかなくなるまで
精神をボコボコに攻撃される
IMAXや4DシネマのPVのような映像疑似体験から始まり
マーベルゾンビーズのような悪夢で震え上がらせる様は
遊園地のお化け屋敷ような楽しさがあった

ミステリオのデザインも利用した
どこか美しささえあるバッドトリップムービーの結末も素晴らしい
その後、疑う余地のない現実に戻ったかのように非現実をみせる構成が非常に秀逸

新スーツ開発の下りは最高だが…

完膚なきまでに心をブチ折られたピーターは
ハッピーに諭され、立ち直り、新スーツを作るのだが
このシーンが本当に素晴らしい
何故トニーがエンドゲームであの結末を選んだのか
ピーターだけでなく、ハッピーもその理由に気付く流れは
MCUを追っているファンであれば感涙もの
AC/DCのBack In Blackで目頭が熱くなる日が来るとは…!

しかし、新スーツの性能がこれと言って目新しさも無ければ
ピーターらしい設計が無かったのはダメ
新機能に思われがちなグライド機能は
トニー作スパイダースーツの時点で搭載されていて、ピーター発案の機能ではない

電気ショックウェブも同様
スーツ制作時に、あれこれ選んだり注文を付ける描写をいれるのなら
何かオリジナリティのある機能をつけて欲しかった

アクションは素晴らしい

とは言え、ヴェネツィアやロンドンで見せた
更に進化したスパイディの戦闘シーンは
見ていて大迫力の一言
スパイダーセンス全開のラストスパートは見ていて本当に気持ちいい
敢えて言えば新スーツに関する部分が良くなかったと言う位で
間違いなくこの映画は良作!

次回作レビューはこちら!

次回作を見るまで

次回作は2021年01月07日から公開のスパイダーマン ノー・ウェイ・ホームとなり
直接関係はないですが

  • ディズニープラス「ロキ」
  • ディズニープラス「MARVEL WHAT IF…?」

この二作をみていれば
マルチバースの設定を理解する意味でも良いかもしれません

ポストクレジットのおっさんを辿れ!

あとはポストクレジットに登場した
映画『セッション』の怖い先生で有名な
J・K・シモンズが演じる
J・ジョナ・ジェイムソンが出てるMARVEL映画を辿ることが
次回作を楽しむコツだと思います…
実はサム・ライミ版スパイダーマンの時と
同じ役で今作に登場しています…!


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